研究概要 |
本論文では,バーナー上に形成されるマルチマイクロフレームを取り扱い,安全確認型の燃焼診断手法を用いてスマートコントロールする術を調べた.ここでは,3,7,19本のステンレスチューブによる三つのタイプのマルチマイクロバーナーを用意した.予混合火炎の発光強度の時間履歴を測定し,その二乗平均平方根を求め,平均値で標準化した発光ゆらぎのパワースペクトル密度を求めた.得られた二乗平均平方根は流量とバーナーのタイプに依存し,当量比が大きくなると共に増大した.低周波数域において1/fスペクトルが観測され,当量比が充分大きいときにはパワースペクトル密度に鋭いピークが見られた.加えて,発光ゆらぎに関する時間履歴解析を行い,アトラクターを求め,予混合火炎のゆらぎの特性を調べた.アトラクターはトーラス状であり,それゆえ予混合火炎の挙動は準周期的であることが明らかになった.
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