研究概要 |
2002年2月、米国連邦通信委員会が周波数帯域3.1GHz・1036GHz帯の民生利用を認可して以来、UWB無線通信や高速ディジタル通信の急速な進展に伴って,超広帯域バンドパスフィルタの実現と合成理論を構築することが急務である。我々は比帯域110%、小型・軽量バンドパスフィルタを合成理論に基づいて実現した。UWB-BPFと種々の高周波回路を集積化するために,配線不連続やビアの共振による電磁干渉,不要放射などの電磁環境両立性への対応が重要である。さらに動作周波数が上がると,従来からの対策だけでは不十分であり,根本的な対策が求められている。動作時のPCBを診断する方法として, PCB周辺に分布する電磁界を非接触プローブで測定し,輻射やクロストークの影響を可視化する事は極めて有効である.筆者らは,UWB帯域で小型磁界プローブ及び電界プローブを設計・作製し,自動電磁界分布測定システムを構築した。その適用例として,ビアによる短絡スタブ付き超広帯域BPFの電磁界測定を行い、評価方法を確立した。
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