研究概要 |
CaLi_2を母合金とする新たな置換系化合物群を系統的に合成し,その結晶構造と水素化特性および水素吸蔵放出に伴う結晶構造変化を明らかにした。今回作製したCaLi_2基の置換型化合物群では,可逆的に水素を吸蔵放出する化合物を発見することはできなかったが,室温で5~7mass%の多量の水素と反応する新たな単相C14相化合物群を見出すことができた。CaLi_2とLaNi_5を用いて,アーク溶解法,高周波溶解法およびボールミリング法により新規水素化物の合成を試みた。いずれの方法においても,CaLi_2とLaNi_5の新規複合化物質が得られ,特にボールミリング法による複合化物の水素化特性は興味深い性質を示すものと期待される。CaLi_2をベースにした水素雰囲気下でのメカニカルミリングによる新規ペロブスカイト型水素化物の探索を行い,結晶性の良いペロブスカイト型水素化物SrLiH_3およびBaLiH_3を得ることができた。
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