配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2010年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2009年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2008年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
研究概要 |
副甲状腺(上皮小体)細胞の細胞膜にはCa^<2+>受容体(CaR)が発現しており血漿Ca^<2+>濃度変化を直接検出している。ウシガエル副甲状腺を摘出し,酵素処理により単離副甲状腺細胞を得た。細胞外液のCa^<2+>濃度を静止時の1.8 mMからそれ以上に増加させると,副甲状腺細胞はCa^<2+>濃度に依存した内向き電流を示した。この電流は,脱分極性ステップパルスにより時間に依存してゆっくりと活性化し,強い外向き整流性を示し,再分極により顕著なテール電流を発生し,Ca^<2+>活性化Cl-電流であることを示唆する。この細胞外高Ca^<2+>誘発電流及び細胞内Ca^<2+>灌流誘発電流は共にNiflumic acidで強く抑制され,その逆転電位はCl-の平衡電位と一致した。細胞外Ca^<2+>誘発電流は,U73122(phospholipase Cの抑制剤),tetrahydrolipstatin(DAG lipaseの抑制剤),MAFP(MAG lipaseの抑制剤)及びbaicalein(lipoxygenaseの抑制剤)によって有意に抑制された。IP3 の細胞内灌流は何の応答も誘発しなかったが,2-AG,アラキドン酸及び12(S)-HPETEの細胞内灌流は細胞外Ca^<2+>誘発電流と同様な電流応答を誘発した。以上の結果より,細胞外Ca^<2+>は,phospholipase CからDAG lipaseを介してlipoxygenaseにより12(S)-HPETEを産生させて副甲状腺細胞の細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させCa^<2+>活性化Cl^-電流を誘発すると結論される。
|