研究課題/領域番号 |
20570094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
岡田 博 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40089892)
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研究分担者 |
塚谷 裕一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90260512)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2010年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2008年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 多様性 / ヤブガラシ / 倍数性 / 種分化 / 進化 / ヤブカラシ / ブドウ科 / 3倍体化 / 異質倍数性 / 花粉稔性 |
研究概要 |
DNAによる分子系統解析の結果、中国大陸には多くの系統が分布していること、特に昆明省では多様なことが20年度の調査で明らかになった。21年度の調査ではそれらの中のごく限られた遺伝子型がマレー半島、ジャワ島、ボルネオ島、台湾などにそれぞれ、ボトルネック効果によるとみられるようなばらばらな分布を示すらしいことがわかってきた。今までの調査と今年度の調査を総合すると、日本に分布する、いわゆるヤブガラシには染色体数でみると2倍体と3倍体があり、2倍体には南西日本型、北西九州型、そして広く日本の関東以南に分布する型の3型があること、3倍体には日本に広く分布する型と沖縄本島に分布する型の2型あることがわかった。そして前者は広く日本に分布する2倍体から、後者は南西日本型から派生したものと推測される。これらの5型はDNAによる分子系統解析によって詳細に比較検討され、それぞれの遺伝的関係も明らかになってきた。記載分類学的にみると北西九州型はツンベルグによってCayratia japonica(これは和名ではヤブガラシとされてきている)の原記載をされたもので、これをヤブガラシと認めるならば、日本に広く分布するものとは形態的にも区別可能なものである。したがって、日本に広く分布するものは形態的にも、遺伝的にも別の未記載の分類群であることがわかった。そこで、日本に分布する「ヤブガラシ」の遺伝的関係を考慮しつつ分類学的に再検討するために北西九州型がどのような分布を示すのか調査したところ、非常に複雑な分布をしていることが明らかになってきた。
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