研究課題
基盤研究(C)
私たちはガングリオシドGD3抗体R24が初代培養小脳顆粒細胞からsrcファミリチロシンキナーゼLynが共沈すること、また初代培養小脳顆粒細胞をR24で処理するとLynが活性化しいくつかの基質のチロシンリン酸化をおこすことを報告し、ガングリオシドGD3がLynと機能的に会合していることを示してきた。本研究で、初代培養小脳顆粒細胞をR24で処理するとパキシリンの118番目のチロシンリン酸化を促進し、Fアクチンの集合および神経突起伸長をおこすことを見出した。小脳成長円錐膜画分をR24で処理すると68kDaタンパク質の強いチロシンリン酸化がおこり、パキシリンの118番目のチロシンリン酸化と同じ移動度を示した。パキシリンのチロシンリン酸化は、アクチン細胞骨格に依存した細胞の形態を調節することが知られている。ガングリオシドGD3によるシグナル伝達は、パキシリンのチロシンリン酸化を介する成長円錐の形態に関わっている。
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