研究課題/領域番号 |
20570125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
井筒 ゆみ 新潟大学, 自然科学系, 助教 (20301921)
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研究分担者 |
伊藤 道彦 北里大学, 理学部, 准教授 (90240994)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2009年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2008年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 免疫生化学 / アフリカツメガエル / 両生類 / 幼生 / 皮膚 / 細胞死 / T細胞 / 免疫 / 抗原 / 尾の退縮 / 両生類の変態 |
研究概要 |
アフリカツメガエル(Xenopus laevis)を含む全ての脊椎動物の発生過程には、一度作った胎児型(幼生型)器官の一部を壊し、成体型へと組織の作り換えを行うリモデリングというプログラムがある。最も劇的な例は、両生類の変態過程において、幼生器官である尾の消失に見ることができる。我々はこれまでに、ツメガエル変態期に新たに出現する成体型の免疫系が、体を完成する際に不要となる尾の皮膚組織を「異物」として認識し、排除する。つまり、自己組織に対する免疫系の異物認識が、組織のリモデリング過程に関わっている、という独創的な仮説に至る結果を得た。免疫系は主に多様性に適応して発達してきた防御システムであるが、個体形成に直接関わるという観点からの研究は、近年申請者等により報告されてきたもの以外無い。申請者等は、最近、上記仮説を支持する成体免疫系から認識される抗原タンパク質の候補としてOuro1とOuro2を単離同定した。本研究では、それらタンパク質の機能を明らかにするために、1),トランスジェニックツメガエルのF1およびF2,F3を作製し、2),尾の退縮には2つのouro遺伝子の共発現が必要であることを明らかとした。3),変態期においてOuroタンパク質が細胞内で共発現をすることを免疫組織化学的に明らかにした。4),有尾両生類から類似配列を単離し、変態期に限って発現することを明らかとした。これらの結果から、免疫系のターゲット候補から見いだされたOuroタンパク質を介したシステムは、ツメガエルだけでなく他の脊椎動物の個体形成に広く関わっていると考えられる。
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