研究課題
基盤研究(C)
本研究は,土地の売主が買主に代金を返して土地を買い戻す買戻し慣行がいつ,どのようにして成立し,どう展開したかを考察した.買戻しは明治5年の土地売買解禁後に成立した.買戻しには買主が売主の「家」の救済を目的としたものと,高利の獲得を動機としたものがあった.前者は明治20年代以降,救済の意義が薄れるにつれて衰退したが,後者は大正・昭和期まで命脈を保った.