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P-糖タンパク質の小腸特異的な誘導機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20590139
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 医療系薬学
研究機関千葉大学

研究代表者

小林 カオル  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (30255864)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2009年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードP-糖タンパク質 / 誘導 / 転写調節 / 核内レセプター / トランスポーター
研究概要

リファンピシンによる小腸P-糖タンパク(MDR1)の誘導には、核内受容体であるpregnane X receptor (PXR)が重要な役割を果たしており、小腸には他の臓器と比較してPXRが多く発現していることが知られている。しかし、小腸よりもPXRが高発現している肝臓ではMDR1の誘導は認められない。それに対し、MDR1と同様にPXRを介してリファンピシンにより誘導されるCYP3A4の場合、肝臓と小腸の両方で誘導が認められる。このようなMDR1のPXRを介した小腸特異的な誘導がどのようなメカニズムで起こっているのかは不明である。本研究では、リファンピシンによるMDR1の誘導がヒト大腸がん由来細胞のLS180で認められるのに対し、ヒト肝ガン由来細胞のHepG2細胞では認められないことを明らかにした。この二つの細胞株にはともにPXRが発現しておりリファンピシンによるCYP3A4の誘導は認められる。そこで、この二つの細胞株を比較することによりMDR1のPXRを介した小腸特異的な誘導メカニズムの解明について検討を行った。まず、MDR1遺伝子のレポータージーンアッセイを行うことにより、転写開始点より上流-7970/-7011の領域がLS180細胞におけるMDR1遺伝子のリファンピシンによる転写活性化に重要であることを明らかにした。さらに、cDNAサブトラクションによりLS180細胞には腸管に発現していて肝臓に発現していない転写因子epithelial-specific ets factor (ESE-3)が多く発現していることを明らかにした。また、HepG2細胞にESE-3を導入することにより、リファンピシンによるMDR1遺伝子の転写活性化が認められることが明らかとなった。ESE-3に対するsiRNAを用いてLS180細胞のESE-3をノックダウンしたところ、リファンピシンによるMDR1 mRNA誘導の低下が認められた。これらの結果より、LS180細胞において認められたリファンピシンによるMDR1の誘導には、PXRに加え、ESE-3が重要な役割を果たしていることが示唆された。さらに、ESE-3を発現しているLS180細胞を用いて、21種の化合物によるMDR1 mRNAの誘導とMDR1レポーター活性の上昇との関係を調べたところ、有意な正の相関が得られた。これらの結果より、LS180細胞はPXRとESE-3を共に発現しており、この細胞を用いたMDR1 mRNAの誘導とMDR1レポーター活性の上昇は、小腸特異的なP-糖タンパクの誘導を予測し得る可能性が強く示唆された。

報告書

(4件)
  • 2010 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009 2008 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (2件)

  • [学会発表] A novel mechanism of intestinal induction of MDR1 gene by rifampicin2010

    • 著者名/発表者名
      小林カオル, 6名
    • 学会等名
      日本薬物動態学会第25回年会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティ
    • 年月日
      2010-10-07
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] MDR1遺伝子の小腸特異的誘導に関する新規メカニズム2010

    • 著者名/発表者名
      小林カオル、亀山直哉、清水晶子、山崎由貴、遠藤美佳、降幡知巳、千葉寛
    • 学会等名
      第25回日本薬物動態学会年会
    • 発表場所
      大宮
    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
  • [学会発表] PXRを介したヒトMDR1の腸管特異的誘導に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      亀山直哉、清水晶子、山崎由貴、小林カオル、千葉寛
    • 学会等名
      第24回日本薬物動態学会年会
    • 発表場所
      京都
    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書 2009 実績報告書
  • [学会発表] MDRIおよびCYP3A4遺伝子の誘導に関するmRNA発現量とレポーター活性の相関2009

    • 著者名/発表者名
      清水晶子, 亀山直哉, 小林カオル, 千葉寛
    • 学会等名
      日本薬学会第129年会
    • 発表場所
      京都
    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
  • [学会発表] ヒト腸管に発現するMDRl遺伝子のリファンピシンによる転写活性化におけるproximalプロモーターの重要性2008

    • 著者名/発表者名
      清水晶子、亀山直哉、小林カオル、千葉寛
    • 学会等名
      第23回日本薬物動態学会年会
    • 発表場所
      熊本市
    • 年月日
      2008-10-31
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [備考] ホームページ等

    • URL

      http://www.p.chiba-u.ac.jp/lab/yakubutu/framepage4.html

    • 関連する報告書
      2010 研究成果報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.p.chiba-u.ac.jp/lab/yakubutu/framepage4.html

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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