研究概要 |
本研究では,スフィンゴシン-1-リン酸受容体1(S1PR1)が,マントル細胞リンパ腫や一部の成人T細胞白血病/リンパ腫に高発現しており,パラフィン切片での免疫組織学的マーカーとして日常病理診断に応用できることがわかった。さらに,S1PR1を高発現するマントル細胞リンパ腫株やHTLV-1感染T細胞株を用いてFTY720の効果を検討したところ,10μMの高濃度ではPP2Aの活性を高めることで細胞の増殖・生存を抑制するが,1~10nMの低濃度では,FTY720phosphate/S1PR1シグナルを介して血清で誘導される細胞遊走を抑制する可能性が示された。
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