配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2010年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2008年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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研究概要 |
炎症性背景をもつ発癌モデルとして内膜症と明細胞腺癌とにおける炎症性微小環境変化を解析した.G蛋白質共役受容体CXCR3を解析したところ,3つの変異体がヒト組織で確認された.定性解析の結果,CXCR3Aは内膜症,癌両者で上昇していた.CXCR3-altは癌で特異的に発現し,CXCR3Bは抑制されていた.CXCL11,CXCL4の発現パターンは各々CXCR3-alt,CXCR3Bと相関した.局在解析では,CXCR3-altは腫瘍血管に,CXCR3Bは正常血管や内膜症血管にシグナルが認められた.以上の結果,G蛋白質共役受容体CXCR3は変異体により発現組織・細胞が異なり,そのリガンド環境も疾患によって異なることが示唆された.CXCR3Bでは抑制性,CXCR3-altでは亢進性シグナルが作動すると予想された.今回期間内では変異体依存性シグナルと4回膜貫通蛋白(TM4)との関連を明らかに出来なかったが,今後は細胞レベルでG蛋白質共役受容体シグナルを介した浸潤・移動能調節機構にインテグリン/TM4がどう応答するか解析する予定である.
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