研究課題
基盤研究(C)
扁平上皮癌細胞の発症と進行におけるp63の機能を明らかにするため、RNA干渉法でp63をノックダウンし、発現プロファイルを解析するとともに、p63を誘導するシグナル伝達系と上皮-間葉転換(EMT)の関連を検討した。その結果、p63ノックダウンにより上皮細胞特異的に発現する種々の細胞接着因子および分化マーカーの発現が低下する一方、浸潤癌と関係する遺伝子が発現誘導され、EMT様の変化がおこることが分かった。また、IKKαが作用するケラチノサイト特異的なTGF-β経路によりp63が発現誘導を受けることを明らかにし、p63とIKKαの相互活性化とそれぞれの経路での遺伝子発現制御によって浸潤型への進行が阻止されることが強く示唆された。
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