研究課題
基盤研究(C)
実験用ニホンザル4頭にサルマラリア原虫(Plasmodium coatneyi)を静脈内接種し、感染経過にともなう脳MRI解析および造影灌流強調画像解析を行なった。その結果、いずれの感染個体においても微小出血や梗塞巣、浮腫等の器質変化を疑うMRI所見は認められなかった。また造影灌流強調画像解析では脳血液量(rCBV)、平均通過時間(MTT)および血流量(rCBF)を測定し、感染前と重度発症時の比較を試みた。その結果、前頭部、側頭部、後頭部および小脳において感染前と発症期との間に明確な違いは認められなかった。各感染個体は最終MRI撮像の直後に剖検し、脳の病理組織学的観察をおこなったところ、大脳および小脳血管内に多数の感染赤血球接着像(sequestration)が認められたが、神経細胞の変性や脳組織の器質的変化は認められなかった。これらの結果を総合すると、脳血管内で発生するsequestrationの形成は、脳マラリアにおける中枢神経症状の主要な要因であると思われるが、単純に脳内の虚血性変化や脳の血流障害を誘発するものではないことが明らかとなった。
すべて 2011 2010 2009 2008 その他
すべて 雑誌論文 (22件) (うち査読あり 15件) 学会発表 (69件) 備考 (1件)
PloS ONE
巻: 6 ページ: 1-12
Parasitol.Int.
巻: (In press)
PloS ONE e17775
ページ: 1-12
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0017775
Acta Tropica 114
ページ: 152-156
BMC Evol.Biol. 10
ページ: 52-52
J.Clin.Microbiol. 48
ページ: 2509-2514
日本臨床寄生虫学会誌 20
ページ: 81-83
日本獣医畜産新報 63
ページ: 210-211
モダンメディア 56
ページ: 139-145
J.Clin.Microbiol.
巻: 48 ページ: 2509-2514
モダンメディア
巻: 56 ページ: 139-145
J.Clin.Microbiol. (In press)
Parasitol.Int. 58
ページ: 300-302
10027669975
ACTA TROPICA (In press)
Mol.Phylogenet.Evol. 47(1)
ページ: 45-53
Curr.Biol. 18
ページ: 607-613
日本医事新報 4414
ページ: 89-89