研究課題/領域番号 |
20590466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福田 誠 東大, 医科学研究所 (10447336)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | EBV / LMP2A / ITAM / Syk / 国際情報交流(アメリカ) |
研究概要 |
我々は、以前、EBVの膜タンパク質の一つLMP2Aによる細胞トランスフォーメーション括性の誘導には、細胞内のRas/PI3-K/Aktシグナル伝遠経路の恒常的活性化が重要であるという論文を報告した。そこで、本研究の目的は、そのシグナル伝達活性化モデルの構築と分子メカニズムを明らかにする事である。本年度は、(1)LMP2Aの74番目ど85番目のチロシンを含むITAM(配列)に着目し、LMP2AのITAMとチロシンキナーゼSykとの相互作用によるキナーゼ活性の誘導とトランスフォーメーション活性との関連を解析する事を目的として、以下の結果を得た。 (1)-1.LNP2A及び工TAM変異体(ITAMのチロシンをフェニルアラニンに置換したもの)LNP2A発現レトロベクターを構琴し、LMP2Aまたは一ITAM変異体LMP-2A一発現HSC-39紬胞を樹立した。(1)-2.至適条件下において、LMP2Aは、Aktのリン酸化とソフトアガロースでのコロニー形成能を付与し、ITAM変異体LMP2Aは、Aktのリン酸化を誘導せず、ソフトアガロースでのコロニー形成能が低下した。(1)-3.抗LMP2A抗体と抗Syk抗体で免疫沈降後、LMP2A発現細胞では、LMP2AとSykのチロシンリン酸化が認められたのに対して、ITAM変異体LMP2A発現細胞では、IT'AM変異体LMP2Aのチロシンリン酸化は認められたが、Sykのチロシンリン酸化は認められなかった。(1)'=4,抗チロシンキナーゼ阻害剤とSyk阻害剤により、LMP2AによるAktのリン酸化の抑制とコロニー形成能が低下した。(1)-5.siRNAにより、SykをノックダウンしたLMP2A発現矧胞では、LMP2Aによるコロニー形成能の低下が認められた。以上の結果から、LMP2Aによるトランスフォーメーション活性の誘導には、LMP2AのITAMと宿主細胞側因子Sykとの相互作用によるチロシンリン酸化が重要な事象の一つである事が示唆された。
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