研究課題
基盤研究(C)
腸管の慢性的な炎症を引き起こすクローン病は、若年者に好発し食事・学業・就業などに大きな影響を及ぼしうること、患者数が増加していること、などから社会的にも注目を受ける疾患である。根本原因はいまだ不明であるが、本来、腸管内の常在細菌や食餌成分に対しては過剰反応せず、共存状態を保つはずの免疫細胞が異常に活性化して炎症を引き起こすことが想定されている。われわれの研究室では、以前より、特にマクロファージ(貪食細胞)の異常に注目してきたが、今回、腸内細菌を貪食した後のオートファジーという処理システムに異常がある可能性を抗LC-3 抗体を用い検討した。海外では、大規模な遺伝子解析によりオートファジー関連遺伝子がクローン病の発症に関係するとの報告もあったが、本研究期間内ではヒト検体・動物モデルにおいて、クローン病におけるオートファジー異常は証明しえなかった。現在、レトロウイルスベクターや遺伝子改変マウスを用いた新たな実験系の確立を検討している。
すべて 2010 その他
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