研究課題
基盤研究(C)
超音波高周波信号の反射波を分析し計算されるintegrated backscatter(IB)値を利用することにより冠動脈プラークの組織性状診断を可能とするIB-IVUS装置の最小解像単位を、vector lineを1周256本から512本に、sampling rateを100MHzから400MHzに改良した。改良したIB-IVUS装置を市販のIVUS装置に搭載することに成功し、IB-IVUS装置で診断される組織性状は病理組織と良好な相関が確認された。これにより、市販の装置が購入できれば、どの施設でも本解析が可能となり利便性が高まった。改良したIB-IVUS画像における測定ノイズによる線維性被膜の凹凸を補正するために9ピクセルを平均するsmoothingを施して測定した線維性被膜の厚みは、光干渉波断層像で測定した線維性被膜の厚みと相関が認められた。最小解像単位を改良したIB-IVUS装置は冠動脈プラークの組織性状診断と線維性被膜の厚みの測定に有用と考えられた。頚動脈ステント留置術の際に、その後の合併症を予測するのに、IB法による頚動脈プラークの組織性状診断の有用性と、合併症を予測するIB値のカットオフ値を明らかにした。
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