研究課題/領域番号 |
20591083
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
石川 三衛 自治医科大学, 医学部, 教授 (70112620)
|
研究分担者 |
船山 大 自治医科大学, 医学部, 講師 (40296116)
中村 智弘 自治医科大学, 医学部, 助教 (60382933)
斉藤 智之 自治医科大学, 医学部, 非常勤医員 (90382910)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2010年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | バソプレシン / アクアポリン2 / 水利尿不全 / 浸透圧 / プロモーター活性 / 転写調節 / 低Na血症 / 心筋梗塞 / 下垂体機能低下症 / バゾプレシン / アクアポリンー2 / 蛋白発現 / 感染症 / アクアポリン-2 |
研究概要 |
今回の基盤研究(C)では、in vitro、in vivoおよび臨床研究を通じて、水利尿不全の病態におけるバソプレシン(AVP)と腎アクアポリン-2(AQP2)水チャネルの役割を検討した。In vitroの研究では、AVPがAQP2転写調節の主要因子であることはよく知られているが、同時に浸透圧因子がAQP2転写に関わること、さらに低浸透圧がAQP2 5'上流域の浸透圧反応部位(-570~-560bp)を介してcAMPによるAQP2転写の促進を抑制することを見いだした。In vivoでは、糖質コルチコイド欠乏ラットにおけるAVP依存性AQP2 mRNA、蛋白発現が亢進すること、さらにこの変化は高齢ラットでより顕性化する事実を示した。この変化は、糖質コルチコイド欠乏時AVPの産生、分泌が増加して、水利尿不全を引き起こすもので糖質コルチコイドの補充で正常化できる。臨床的には、急性感染症時の血清Na値を3群化、低Na血症を引き起こす群では著しいAVPの分泌亢進を認めた。この変化は循環血液量の減少によるのでなく、炎症性サイトカインIL-1βの分泌亢進にもとづく中枢性のAVP分泌の増加によるものと考えられた。従ってこの病態はSIADH様のものと判断できる。急性心筋梗塞では発症後72時間以内に低Na血症が20.9%に認められた。これらの低Na血症群では血漿AVP値が明らかに亢進する。短期予後では、低Na血症群では心不全への移行、入院病日の延長が、長期予後では心不全への移行が有意に増加していた。
|