研究課題
基盤研究(C)
研究計画に従いマウスおよびサルを用いた前臨床研究を行った。血友病B遺伝子治療研究はマウスでの検討を終え、カニクイザルを用いた前臨床実験を遂行している。ヒト第IX因子(FIX)特異的モノクロナル抗体で検出可能な変異カニクイザル第IX 因子(FIXT262A:262位のThrをAlaに置換)を発現するAAV8ベクターを作製した。このベクターはマウスで1000%以上のFIX発現をえることができる。サルに末梢静脈あるいは腸間膜静脈枝から同ベクターを投与したところ、中和抗体陰性の3頭では治療レベルの導入遺伝子由来FIX(FIXT262A)発現が得られた。しかし、既感染に基づくAAV8に対する中和抗体が低力価でも存在するサル3頭では腸間膜静脈からベクターを投与しても血中に期待される治療域レベルのFIXの長期発現は得られなかった。中和抗体のAAV8ベクターの遺伝子導入阻害を回避するベクター投与法を抗AAV8中和抗体が存在するカニクイザル3頭にて試み、治療域に達するFIX発現がえられた。血友病A遺伝子治療研究では、ヒトFVIIIは血友病Aマウスでは血液レベルを高めることがこれまで困難であったが、AAV8ベクターとHCRHAAT-プロモーターを用いること、および免疫反応を制御することで、血友病AマウスにおいてヒトFVIII活性を50-100%に維持することが可能となった。よりヒトに近い種属の血友病モデル動物(血友病Aクローンブタ)の作製に成功した。遺伝子細胞治療として、AAV Rep遺伝子を用いた19番染色体AAVS1領域への部位特異的FVIII遺伝子組込が効率よく行えることが確認できた。完全長FVIIIと導入遺伝子由来のB領域欠如型FVIIIを識別するための検出方法を確立でき、非ヒト霊長類のカニクイザルを用いた血友病A遺伝子治療の前臨床実験を行うことを目的として、カニクイザルでのFVIII発現実験を開始した。
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