研究課題
基盤研究(C)
ストレス惹起インスリン抵抗性血管内皮障害に対するRAS阻害剤(ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤)の治療への可能性を評価した。血管内皮障害は、ストレス惹起インスリン抵抗性における重要臓器障害の主要因である。一方HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)のlipid-lowering-independent effectがタンパクのファルネシル化抑制とされている。ファルネシルトランスフェラーセ阻害剤で血管内皮障害を抑制できれば、さらにはスタチンの血管内皮障害治療への期待も広がることになる。重症疾患モデルとしてLPSマウスを用いた。雄性C57BL6マウスにLPS30mg/kg腹腔内投与し、その後RAS阻害剤であるFTI-277を腹腔内投与した。LPS投与から18時間後、上下行大動脈を採取し実験に供した。また処置後6日間観察を継続した。FTI277投与は有意に生存率を向上させた。ファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬は血管内皮細胞における酸化ストレスを抑制し、臓器血流維持により生存率を向上させることが示唆され、治療薬としての可能性に期待ができる。
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J Anesth
巻: 25(4) ページ: 563-8
10029601233