研究課題/領域番号 |
20591918
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
杉野 法広 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10263782)
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研究分担者 |
田村 博史 山口大学, 医学部付属病院, 准教授 (50379947)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2010年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 生殖医学 / 黄体 / プロゲステロン / PGF2α / 活性酸素 / 黄体退縮 |
研究概要 |
機能的黄体退縮において、Prostaglandin F2α(PGF2α)が黄体内cyclooxygenase-2(PTGS2)発現とPGF2α産生に関与するかどうか、さらにその細胞内情報伝達経路に活性酸素が生理活性物質としてどのように関与しているかを偽妊娠ラットを用いて検討した。 偽妊娠7日目にPGF2α(3mg/kg)を皮下投与し機能的黄体退縮を誘導した。対照にはphosphate buffer(PB)を投与した。投与2、6、24時間後の黄体内Ptgs2及びPtgs1 mRNA発現、黄体内PGF2α濃度、血中プロゲステロン(P)濃度を測定した。さらに、選択的PTGS2阻害剤であるNS-398(10mg/kg)をPGF2αと同時投与し、投与24時間後の黄体内PGF2α濃度を測定した。PGF2α投与30分後の核内転写因子であるNFKBの発現の変化をWestern Blot及びEMSAにて検討した。活性酸素種消去目的で、PGF2α投与直前にSODとカタラーゼを尾静脈投与し、PGF2α投与30分後の核内NFKB発現および2時間後の黄体内過酸化脂質(LPO)濃度およびPtgs2mRNA発現を検討した。 黄体内Ptgs2mRNA発現はPGF2α投与2時間後に有意に増加した。黄体内PGF2α濃度は24時間後に有意に増加し、血中P濃度は有意に低下した。Ptgs1 mRNA発現に変化はなかった。PTGS2阻害剤投与により、24時間後の黄体内PGF2α濃度の増加は完全に抑制された。PGF2α投与により核内のNFKB蛋白発現は増加し、同時にNFKBはPTGS2プロモーターへの結合活性があることが示された。SODとカタラーゼ投与により核内NFKB発現、黄体内LPO濃度およびPtgs2 mRNA発現の増加は抑制された。 機能的黄体退縮において、PGF2αによる活性酸素種を介したNFKBの活性化によるPTGS2-PGF2α産生促進という系の関与が考えられた。
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