配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2008年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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研究概要 |
実験的網膜静脈分枝閉塞症モデルの確立 : Brown Norway ratを用い、全身麻酔の後、網膜静脈に対し光凝固を行い、光凝固の後走査型レーザー検眼鏡にて血流の途絶の有無について蛍光眼底造影を行いながら確認した。光凝固後早期(13日)には強い網膜滲出性剥離をきたし、約7日目には網膜剥離の消退を認めた。光凝固の照射範囲を12象限に限定することで、網膜剥離の程度は軽減した。実験的BRVO モデル網膜血管の組織学的検討:網膜血管内腔は高度に赤血球の凝集性変化が見られた。光凝固後1週間では一部に血管内皮間に間隙が見られた。明らかなtranscellular poreは確認されなかった。ラットにおけるenzvmatic vitreolvsisの確立:0.01IU,0.05IU,0.1Uのプラスミンを注入し,網膜の組織学的検討を行った。0.01Uのプラスミンでは25%の後部硝子体剥離作製率であったのに対し、0.05U、0.1Uのプラスミンでは高率(50-75%)に後部硝子体剥離が確認できた。実験的網膜静脈分枝閉塞症モデルでのenzymatic vitreolysisの血管再構築における影響の検証:0.05Uプラスミンを前投与したラットに対し、aで作製した方法と同様に光凝固を行ったところ、網膜剥離の有無では明らかな統計的有意差を認めなかったものの、術後早期の滲出性網膜剥離は軽減する傾向にあった。Bvacizumab注入によるラット脈絡膜毛細血管の形態変化:ラット眼内にbevacizumabを注入し、脈絡膜毛細血管の窓構造の変化を検討したところ、投与後1,3,7日では有意に窓講造が減少した。14,28日後には回復し、可逆的変化であると考えられた。自己骨髄幹細胞移植によるenzymatic vitreolysis処理後の網膜表層の血管再構築に与える効果の検証 : 移植細胞は網膜表面に限局しており、明らかな網膜内取り込みは確認されなかった。今後、同様の方法にてサイトカインの輸送効率の向上を目的とした実験を行っていく予定である。実験的網膜静脈分枝閉塞症モデルでのenzymatic vitreolysisの血管再構築における影響の検証 : 本研究はプラスミンによる後部硝子体剥離作製の促進とプラスミンによる血栓溶解作用を目的として行なったものである。結果としては術後の黄斑浮腫改善効果においてプラスミンは通常の硝子体手術療法と比べ有意な改善効果は見いだせなかった。
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