配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2008年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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研究概要 |
低酸素環境下にあるがん細胞が放射線療法や化学療法に抵抗性を示すことはよく知られており,低酸素がん細胞の制御はがん克服の重要な鍵になると考えられている。低酸素がん細胞制御因子の探索から新規低酸素誘導遺伝子EFEMP2を見出し,機能解析を行った。まず,食道がんや大腸がん組織では,がん組織では周辺の正常組織よりEFEMP2遺伝子発現が高いことが明らかとなった。また,EFEMP2遺伝子発現が低酸素刺激によるHIF-1を介した転写制御を受けていることを明らかにした。次に,EFEMP2がp53に直接結合し,その機能を抑制することを見出した。さらに,EFEMP2は幹細胞維持や上皮間葉移行など細胞分化制御において重要な役割を果たしているNotchシグナルに影響を与える可能性を見いだした。 以上より,低酸素シグナルを受けたHIF-1により発現誘導されたEFEMP2が,p53の制御やNotchシグナルとのクロストークを介してがん細胞を制御していることを明らかにすることができた。
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