研究課題
基盤研究(C)
訪問看護師は、ターミナル期にある在宅療養者と家族および訪問看護師等の関係者にとっての「死」を「日常生活の延長にあるものであり、共通する何らかの意味をもった相互作用のプロセスを経て、やがて訪れる避けられないもの」と捉えていた。家族介護者は「死」を準備し覚悟を決めるものではなく、介護を当たり前のこととして組み入れ必要に応じて調整していく日常生活の延長上にあるものと捉え、日常生活を穏やかに過ごせるような援助を求めていた。家族の看取りのプロセスを支援する方策として、(1)家族の意思決定を支援する、(2)家族の決定した意思を支える、(3)現在の状態を説明する、(4)予測的判断にもとづいた説明をする、(5)家族の情緒的な揺れにつきあう、(6)家族の介護負担を軽減する、(7)家族に介護への参加を促す、(8)家族の日常生活の維持を支える、の8つのカテゴリーが抽出され、これらを組み合わせて用いるモデルを作成した。