• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

神経因性疼痛におけるPACAPの分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20602014
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 疼痛学
研究機関新潟大学

研究代表者

大西 隆之  新潟大, 医歯学系, 助教 (30418959)

研究分担者 松村 伸治  関西医科大学, 医学部, 講師 (70276393)
研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2009年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2008年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードシグナル伝達 / 脳・神経 / 神経科学
研究概要

中枢神経系で一酸化窒素(NO)の産生はN-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体を介したCa^<2+>の流入による神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)の活性化と密接な関係にある。PSD-95はシナプスでPDZドメインを介してNMDA受容体とnNOSの両方と相互作用する。nNOSはPSD-95を介してNMDA受容体の近傍で効率よく活性化される。我々はnNOSのN末端のPDZドメインを含む欠失変異体とYFPとの融合タンパク(nNOSNT-YFP)を作製し、これを安定的に発現するPC12細胞を作製し、細胞膜へのnNOSNT-YFPの移動を定量的に測定する系を構築した。
ATPの受容体にはP2X受容体とP2Y受容体があり、これらの受容体は神経因性疼痛の発症や維持に重要な役割を担うことが知られている。ATPとNOは神経損傷後の神経応答で鍵となる役割を担うがATP受容体によるnNOSの活性化の機構はまだ明らかになっていない。本年度ではこの系を用いてATPとnNOSの活性化の機構を明らかにするために、まずNNDAとforkolin(FK)存在下でPC12N細胞をATPで処理したところ、nNOSNT-YFPの細胞膜への移動が観察された。P2X受容体やP2Y受容体のアンタゴニストによってATPによるnNOSNT-YFPの細胞膜への移動が減少した。また、NNDAとFK存在下でP2X受容体やP2Y受容体のアゴニストによりnNOSNT-YFPの細胞膜への移動が観察された。更にこれらのシグナル伝達経路を明らかにするために種々の阻害剤を用いて調べたところPKAやPKCの経路がnNOSNT-YFPの細胞膜への移動に関与することが示唆された。
これらの結果はATPによるnNOSの細胞膜への移動はP2X受容体またはP2Y受容体を介したPKAとPKCの活性化が重要であることを示している。

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Characterization of signaling pathway for the translocation of neuronal nitric oxide synthase to the plasma membrane by PACAP.2008

    • 著者名/発表者名
      T. Ohnishi., et al.
    • 雑誌名

      J. Neurochem. 105

      ページ: 2271-2285

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 慢性疼痛の発生・維持機構2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤誠二, 大西隆之
    • 雑誌名

      慢性疼痛の理解と医療連携

      ページ: 56-57

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] ATPによるnNOSの細胞膜への移動の分子機構の解明2009

    • 著者名/発表者名
      大西隆之, 芦高恵美子, 松村伸治, 樋口宗史, 伊藤誠二
    • 学会等名
      第82回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-03-18
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] ATPによるnNOSの細胞膜への移動の分子機構の解明2008

    • 著者名/発表者名
      大西隆之, 芦高恵美子, 松村伸治, 樋口宗史, 伊藤誠二
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-10
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] PACAPシグナル伝達を介した一酸化窒素合成酵素(nNOS)の機能調節の分子機構2008

    • 著者名/発表者名
      大西隆之, 芦高恵美子, 松村伸治, 樋口宗史, 伊藤誠二
    • 学会等名
      第59回日本薬理学会北部会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2008-09-29
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

URL: 

公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi