研究課題/領域番号 |
20650028
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
斎藤 美穗 (斎藤 美穂) 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90288043)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2009年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2008年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 感性情報処理 / 感性官能計測・評価 / 感性データベース |
研究概要 |
色彩と香りの印象的次元の抽出、及び調和予測モデルの構築を目的とし、8種の香りと18色の色彩を刺激として、香りの印象的次元の抽出と調和色の検討(実験A)及び、色彩の印象的次元の抽出と調和香の検討(実験B)の2つの実験を行った。 実験Aは、100名の男女に対し、SD法による香りの印象評定を課すと同時に、香りに対する調和色、不調和色を各々カラーチャートから選択させた。実験Bは、100名の男女に、カラーカードの印象評定と香りの調和度評定を課した。 香りの印象評定、色彩の印象評定、さらにこれらを統合した結果の各々に対して因子分析を施したところ、共通して<MILD>因子と<CLEAR>因子を得た。すなわち、香りと色彩は印象的構造が比較的近似しており、同一次元で捉えることが可能なことが示唆された。各刺激の因子得点結果から、<MILD>因子が高明度の暖色・甘い香りか、低明度の寒色・スーッとした香りかを分ける軸であり、<CLEAR>因子は、高彩度色・さわやかな香りか、低彩度色・濃厚な香りかを分ける軸であった。 次に、2軸における調和性を検討した。香りに対する調和色として、香りの因子得点を独立変数、香りに対する調和色、あるいは不調和色の選択率を従属変数として、それぞれ重回帰分析を行った。色彩に対する調和香としては、色彩の因子得点を独立変数、色彩に対する香りの調和度評定値を従属変数として、重回帰分析を行った。これらの結果と、双方からの調和性判断の結果と考え合わせると、いずれかの因子(あるいは両因子共に)と正の相関の認められた色彩と香り同士は調和性が高く、逆に正の相関が認められた色彩や香りと、負の相関が認められた色彩や香りとは不調和関係にあることが分かった。よって、重回帰式を、調和予測モデルとして提案し、印象的次元上で距離の近い色彩と香りは調和関係、距離の乖離した色彩と香りは不調和関係との結論に至った。
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