研究課題/領域番号 |
20650039
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井元 清哉 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10345027)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2009年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2008年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 確率ネットワーク / バイオマーカー / 多変量解析 / バイオ統計 / ゲノム情報 / 確立ネットワーク |
研究概要 |
平成22年度において、以下の2点の研究成果を得た。 [1]がんの多様性を明らかとするため、2群教師有り判別の枠組みにおいて再発の有無や抗がん剤に対する感受性の高低、特定の遺伝子におけるゲノムの変異の有無などの表現型を高い精度で予測する遺伝子セットを探索する研究は数多く行われている。しかしながら、選ばれた遺伝子セットは生物学的に解釈できるものは稀であり、高い予測能力を得るものの次の生物学的解析に繋がるものが決して多くはなかった。そこで、がんの多様性を特徴付ける遺伝子パスウェイを同定するための統計的手法を提案した。マイクロアレイ遺伝子発現データに基づき各遺伝子パスウェイの活性度を導き、得られたパスウェイ活性度を用いたロジスティック判別モデルを構築した。パラメータ推定には、不必要な活性度を自動的に取り除くよう、Elastic Net型正則化法を用いた。提案手法をエストロゲン受容体の高発現由来からなる乳がん患者の判別問題に適用し、関連する遺伝子パスウェイの同定を行った。 [2]ヒトの細胞内にある2万以上の遺伝子は、それぞれが独立に働いているのではなく、外部からの刺激などに対して適切に対応するため、必要なとき必要なだけタンパク質を生合成できるようお互いに情報を伝達するネットワークを形成している。ほとんど全ての遺伝子は、このネットワークの関係において働きが制御されていると考えられる。しかしながら、例えば、薬の投与などの外的な刺激を与えたとき、その影響を直接に近い形で受ける遺伝子の働きはネットワーク上で伝播される遺伝子間の働きからは大きく逸脱し、特にネットワーク上においてその上流の遺伝子の挙動とは独立な動きをすることが想定される。この特徴をグラフィカルモデルにおいて捉え、外的刺激を受ける遺伝子を外生変数として非正規性を鍵に探索する方法を開発した。 など、昨年度まで集中的に研究を進めていたベイジアンネットワークの構造推定については、ベイジアンネットワークの国際会議(The First International Conference on Advned Methods in Bayesian Networks)において招待講演を行い、その成果をまとめて発表した。
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