研究課題/領域番号 |
20650049
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木津川 尚史 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 准教授 (10311193)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2008年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | マウス / 走行 / リズム |
研究概要 |
本研究課題は、マウスに複雑なステップパターンでの連続走行を行わせて、どのようにタイミング制御が行われるか、リズムはどのように誕生するかを解析し、その神経基盤を解明することを目的としている。マウスは自動的に回転するホイール内を走行するが、足の運びはホイールに取り付けられた足場(ペグ)により規定される。複雑に並べられたペグパターンでも、何回も走行するうちに非常に滑らかに走行するようになる。 昨年度にマウスの走行を詳細に解析するためのタッチセンサを開発しており、これによりマウスの走行の定量的解析が可能になった。このセンサを利用して複雑なペグパターンを走行するマウスの運足を解析したところ、運足タイミングのバラツキが少ない領域とズレが大きい領域があることがわかった。バラツキが少ない領域(ブロック)では、マウスの走行が安定しているチャンクのようなものが形成されていると考えられる。また、このブロック内では、マウスは一定のステップを繰り返していることが多いこともわかってきており、リズムが生まれていると見ることが可能である。 タッチセンサは電圧負荷型ではあるが、神経活動(スパイク)の振動数とは異なる帯域で振動する電圧を使用して作製したので、神経活動記録にノイズがのることはない。そこで、走行しているマウスの線条体から神経活動を運足と同時に計測した。その結果、上記ブロックの部分で周期的な神経活動(約5Hz)を示す線条体神経細胞が複数観察された。本研究課題を開始した際の予想通り、ブロックと神経活動の周期性が観察される時間がほぼ一致していることが明らかになってきた。今後、この神経活動の周期性がブロック内のどのような事象と関連しているのかを詳細に解析することにより、この神経活動が運動にリズムを与えるステップの反復とどのような関係にあるのかについて明らかできるのではないかと考えている。
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