研究課題/領域番号 |
20650059
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
大石 勲 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 研究員 (50314472)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ゼブラフィッシュ / 再生 / 心筋 / メダカ / 損傷応答 / 心筋再生 / 再生制御 / FGF / 小型魚類 / レーザー / mlc2a |
研究概要 |
小型魚類メダカ及びゼブラフィッシュを用いて心筋細胞の可視化と定量評価系の開発を試みた。メダカmlc2a遺伝子の上流1.2kbおよび2.0kbを単離し、蛍光分子Kaede遺伝子の上流に配置し、これを透明メダカに遺伝子導入した。1.2kbを有するトランスジェニックメダカは心筋特異的に蛍光分子を発現するが、心筋全体で均一には発現せず、再生研究に用いるには不適であった。2.0kbを有するメダカは現在スクリーニング中である。メダカmlc2a上流領域2.0kb,1.2kbいずれのベクターもゼブラフィッシュ胚に顕微注射した際には心筋特異的かつメダカよりも広範にKaede遺伝子の発現を誘導しており、メダカでのmlc2aの発現はゼブラフィッシュよりも厳密に制御されている可能性が考えられる。一方、ゼブラフィッシュのmlc2a上流領域にKaede蛍光分子を誘導させるトランスジェニックゼブラフィッシュの作製を行い、心筋細胞特異的に蛍光分子を発現する個体を得た。このトランスジェニックフィッシュの成魚を開胸し、紫外線照射により緑色から赤色変光後、タングステン針で傷をつけ、強緑色-弱赤色の再生心筋の発生を経時的に検討した。その結果、損傷後14日で明瞭な強緑色-弱赤色の再生心筋を再現性良く認めるとともに、FGFシグナルの抑制による心筋再生の抑制とFGF添加による心筋再生の増進を認めた。このことは新たに心筋再生の定量評価系を樹立したことに留まらず、心筋再生制御とその評価系を開発したという点で非常に大きな意義を持つと考えられる。
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