研究課題/領域番号 |
20650065
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大庭 誠 東京大学, 医学部付属病院, 特任助教 (20396716)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2008年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ドラッグデリバリーシステム / 遺伝子治療 / 血液脳関門 |
研究概要 |
本研究では、血液脳関門を突破し、脳内へ薬(遺伝子)を送達するデリバリーシステムの開発を目的とするが、本年度は血管内皮細胞に発現しているαvβ3インテグリンレセプターを特異的に認識する環状型RGDペプチドリガンドを表層に有する高分子ミセル型遺伝子ベクターを用い、1.In vitro評価、2.In vivo評価をそれぞれ行った。昨年度までの研究より、環状型RGDペプチドにはトランスサイトーシスを誘起する可能性が示唆されていた。 1.In vitro評価 Rab5(早期エンドソームマーカー)、Rab9(後期エンドソームマーカー)、カベオリン(カベオソームマーカー)、クラスリン(クラスリン介在型エンドサイトーシスマーカー)などの蛍光タンパク質GFPを恒常的に発現させた細胞を用い、ミセルの細胞内動態をリアルタイムで観察した。遺伝子ベクターの細胞内動態は共焦点顕微鏡を用いた写真撮影により行われることが一般的だが、本研究では動画でその挙動を観察することで、ベクターの移動方向・移動スピードを明らかにすることができた。環状型RGDペプチドリガンドの有無により、細胞内での挙動に違いが見られることが明らかになった。 2.In vivo評価 実験モデルとして皮下に腫瘍細胞を移植したマウス使用し環状RGDミセルを全身投与したところ、血管内皮細胞への集積性が向上することが明らかになった。しかしながら血管内皮細胞をトランスサイトーシスにより突破し、腫瘍組織への浸透性が改善されるといった結果を得ることはできなかった。
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