研究課題/領域番号 |
20650071
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
椎木 弘 大阪府立大学, 産学官連携機構, 准教授 (70335769)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ナノ粒子 / バイオチップ / ナノギャップ / センサ / DNAチップ / 電気抵抗 |
研究概要 |
DNAは二重らせんの塩基対の重なりを介して分子構造内で電子(またはホール)移動か起こることが明らかになったが、分子の導電性に関する情報を取得するにはナノメートルサイズのギャップを持つ電極の作製が必要となる。そこで本研究では、正負一対のマイクロ電極にチオール分子や半導体分子をバインダーとして金ナノ粒子を連結させ、粒子間にナノスケールのギャップを形成することでDNAをはじめとする目的分子の導電性の計測を目指した。ナノ粒子を固定して作製したナノギャップセンサ電極の電気的、分光学的特性評価、表面観察を行った。その結果、炭素数が10のアルキルチオール、デカンチオールをバインダーとして用いた場合、最適条件下では50nmの粒径を持つ金ナノ粒子が単層で二次元に配列した様子が観察された。また、そのギャップにそれぞれ配列の異なる2種のプローブDNA(12塩基)を固定化した12nmの金ナノ粒子を配置した。この粒子膜にターゲットとしてそれぞれのプローブと相補的な配列をもつDNA(24塩基)を添加したとき電気抵抗には減少がみられた。この抵抗変化はハイブリダイゼリションに伴い、12nmのナノ粒子が50nmのナノ粒子により形成された二次元膜の空隙を架橋することにより、連続的に結合した金ナノ粒子膜を形成することに起因する。それにより粒子間の電子ホッピングが容易になり抵抗が減少するものである。一方で、ミスマッチ部位を有するDNAを添加したとき、配列中のミスマッチ塩基の増加に伴い電気抵抗変化は小さくなった。これらの成果について、学術誌(米国電気化学会Joumal of Electrochemical Society誌,王立化学会Chemical Communications誌,日本分析化学会Analytical Sciences誌)への掲載、国内外学会(欧洲分析化学会議EUROANALYSIS2009など)での発表を行った。
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