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細胞内動態の精密制御に基づいたナノキャリアのトランスサイトーシス輸送制御の新戦略

研究課題

研究課題/領域番号 20650072
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 医用生体工学・生体材料学
研究機関北海道大学

研究代表者

秋田 英万  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (80344472)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2008年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードトランスサイトーシス / 極性細胞 / リポソーム
研究概要

正常組織の血管内皮細胞は、互いに隣接する細胞間でタイトなジャンクションを形成しており、高分子ナノキャリアの血中から組織実質への輸送は著しく制限されている。従って、トランスサイトーシスによって細胞単層を透過可能なキャリアが構築できれば、血管内皮バリアの克服につながり、DDS研究の究極的な目標である血中投与を介した組織実質移行性ベクターの実現への大きなブレイクスルーとなる。本年度は、細胞内オルガネラの中でも細胞内ソーティングにおいて中心的役割を果たすゴルジ体への標的化と、本戦略とは別にトランスサイトーシス経路標的化ペプチドの探索を行った。
極性細胞であるMDCK細胞などにおけるR8-MENDの細胞内動態解析を行なった結果、他の細胞における動態とは大きくことなり、エンドソーム脱出効率が悪いことが明らかとなった。また、従来のカチオン性脂質と異なり、R8-MENDの一部はゴルジ体に移行することを明らかとした。
また、前年度に構築した新規トランスウェルを用い、多岐にわたるペプチドを修飾したリポソームの単層細胞培養系の透過性を解析した結果、ファージディスプレイ法によって同定されたペプチドのうちのひとつをリポソーム表面に修飾することにより、マウス脳毛細血管内皮細胞由来細胞からなる単層を透過できることを明らかとした。また、本ペプチドの長さ、配列などを種々改変し、同様にリポソームの透過実験を行った結果、ナノ粒子のトランスサイトーシスを誘起可能な新規コンセンサス配列を世界に先駆けて同定することに成功した。さらに、細胞内取り込み機構を解析した結果、本粒子はカベオラにより取り込まれ、さらに、本経路を阻害することによってトランスサイトーシスも阻害されることから、本経路がトランスサイトーシスに重要な役割を果たすことを明らかとした。また、脳毛細血管内皮細胞への標的化ペプチドとして、leptin由来ペプチドが有用であることを見出した。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件) 産業財産権 (2件)

  • [雑誌論文] Leptin-derived peptide, a targeting ligand for mouse brain-derived endothelial cells via macropinocytosis.2010

    • 著者名/発表者名
      Tamaru M, Akita H, Fujiwara T, Kajimoto K, Harashima H.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun. (In press)

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Intracellular fate of octaarginine-modified liposomes in polarized MDCK cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara T, Akita H, Harashima H.
    • 雑誌名

      Int J Pharm 386

      ページ: 122-130

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Advances in non-viral gene delivery : using multifunctional envelope-type nano device2008

    • 著者名/発表者名
      H. Akita and H. Harashima.
    • 雑誌名

      Expert Opinion on Drue Delivery 5

      ページ: 847-859

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 多機能性エンベロープ型ナノ構造体を用いた細胞内動態制御:in vivo適応型ナノキャリアの実現に向けたアプローチ2009

    • 著者名/発表者名
      秋田英万
    • 学会等名
      第25回日本DDS学会
    • 発表場所
      東京、後楽園ホテル
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.pharm.hokudai.ac.jp/yakusetu/index.html

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [産業財産権] 高分子化合物またはその複合体の細胞透過性評価装置およびその細胞透過性評価方法2009

    • 発明者名
      秋田英万、藤原孝博、田畑泰彦、原島秀吉
    • 権利者名
      北海道大学
    • 産業財産権番号
      2009-275877
    • 出願年月日
      2009-12-04
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [産業財産権] 脂質膜構造体に細胞透過能を付与するペプチド、およびそれらペプチドと結合した脂質を構成脂質として含む、細胞透過能を有する脂質膜構造体2009

    • 発明者名
      秋田英万、藤原孝博、原島秀吉
    • 権利者名
      北海道大学
    • 産業財産権番号
      2009-283091
    • 出願年月日
      2009-12-14
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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