研究課題/領域番号 |
20650097
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 財団法人国際科学振興財団 |
研究代表者 |
八木 玲子 財団法人国際科学振興財団, 研究開発部, 専任研究員 (80281591)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 社会行動教育 / 人類本来型 / 生物学的文化人類学 / バリ島 / ピグミー / 持続可能な社会 / 定量的指標 |
研究概要 |
(1)子供の社会行動教育に関するフィールド調査および文献調査 ヒトという生物の本来性に着目し、その遺伝子および脳の本来的な活性と適合性の高い社会行動教育のあり方を探るためのフィールド調査および文献調査を継続した。現生人類が進化的適応を遂げたとされるアフリカ熱帯雨林に住む狩猟採集民のライフスタイルをレファレンスに、農耕という適応的な営みを生業としつつも、本来性の高い行動制御を実現している社会として、アジアの水田農耕社会における伝統的共同体に着目し、江戸期の日本、インドネシア・バリ島の伝統的村落などに関する調査を行なった。 (2)本来型社会行動教育に関するモデルの構築 上記のアプローチにより得られた成果に関して、脳科学・行動生物学・分子遺伝学等、生命科学領域における最新の知識を導入することで、地球上にみられるヒト社会における行動制御の原理が、脳の報酬系主導で行なわれる傾向が強い文化圏と、懲罰系主導で行なわれる傾向が強い文化圏とがあることに着目した。本来性の高い社会は前者の傾向が顕著であり、社会行動教育の習得も報酬系主導で行なわれる傾向が強いことを明らかにするとともに、これらの社会では、人と環境-すなわち、人と自然、人と人との調和が高度に達成されうる持続可能な社会としての性質を備えていることを見出した。これらの成果に、主として脳科学、発達心理学の領域における近年の知見を照らし、環境と高度に調和した社会行動の獲得を実現するための「全方位型活性構築モデル」の検討を進めている。 (3)研究の総括 上記(1)、(2)により得られた成果の一部を、早稲田大学プロジェクト研究誌に、査読付き論文として発表した。
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