研究課題/領域番号 |
20650113
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都 (2009) (財)東京都老人総合研究所 (2008) |
研究代表者 |
福 典之 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都, 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40392526)
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研究分担者 |
田中 雅嗣 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (60155166)
西垣 裕 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (80296988)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2008年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ミトコンドリア / 遺伝子多型 / ハプログループ / 脚伸展パワー / 筋力 / 大規模運動介入研究 / 運動 / 身体活動 |
研究概要 |
本研究では、ミトコンドリアDNA(mtDNA)多型の一連のセットからなるミトコンドリアハプログループが、筋力・筋量に及ぼす影響を検討した。対象は、大規模運動介入研究の参加者で23~85歳の480名であった。被検者の静脈血より総DNAを抽出し、蛍光ビーズによる多重解析システム(Luminex 100)を用いてmtDNAに点在する187カ所の多型を網羅的に解析した。この方法から得られた多型から対象者を大きくマクロハプログループNとマクロハプログループMに大別した。さらに、マクロハプログループNは、ハプログループF、B、A、N9a、N9bに分類し、マクロハプログループMは、ハプログループM7a、M7b、M*、G2、G1、D5、D4にmtDNAの多型の組み合わせから分類した。マクロハプログループNを有する群の脚伸展パワーは、マクロハプログループMを有する群と比較して有意に高値であった。一方、12種のハプログループ間の比較において、どの測定パラメータも有意の差を認めなかった。以上の成績から、ミトコンドリアマクロハプログループは、筋力と関連する可能性がある。ハプログループNを有する人は、ハプログループMを有する人よりヒスタミン刺激によるミトコンドリアおよび核のカルシウムレベルが高いことが培養細胞系を用いた検討で報告されている。これは細胞質のカルシウムダイナミクスの向上を意味する。カルシウムはグリコーゲン分解を調節する。筋収縮が引き起こされるとき、筋小胞体からカルシウムが放出されるが、そのカルシウムは、グリコーゲン分解に重要な酵素であるグリコーゲンホスフォリラーゼキナーゼを活性化する。これにmtDNA多型やミトコンドリアハプログループが関与しているとしたら非常に興味深い。
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