研究課題/領域番号 |
20651016
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境技術・環境材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
坪内 直人 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (90333898)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 電気炉製鋼プロセス / ヘキサクロロベンゼン / 塩化水素 / 炭素活性サイト / 金属塩化物 / 低温再合成 / X線光電子分光 |
研究概要 |
本研究では、製鋼用電気炉から非意図的に排出されるヘキサクロロベンゼン(HCBと略す)について、その主要生成サイトである集塵ダストの化学状態や加熱時のダイナミックスを分子レベルで解析することにより、排ガスダクトやバグフィルター内でのHCBの生成機構を解明するとともに、排ガス処理工程におけるHCBの排出抑制技術の基盤を構築することを目的とする。 特に、平成21年度は、HCB前駆体の生成メカニズムの検討に取り組むとともに、フッ素にも着目し、石炭の熱変換工程におけるHFの発生速度の温度依存性をオンラインで追跡した。その結果、以下の結論を得た。 1.フェノール樹脂から調製した金属フリー活性炭と100ppm HCl/N_2を用いてモデル実験を行ったところ、100℃で両者の化学的相互作用は生じ、その程度は少量のZnの存在下で増大した。 2.上記と同様な効果は、活性炭にCaやCuをドープした場合にも観測された。 3.Zn、Ca、Cuの存在下では、炭素はHClと反応して有機塩素(HCB前駆体)に変化し、その効果は原子数基準ではCa<Cu<Znの順で大きくなることが明らかとなった。 4.石炭の昇温熱分解時には微量のHFが発生したが、フッ素の大部分は炭素質残査(チャー)中に保持され、これは少量のH_2O存在下でも非常に安定であった。 5.チャーの燃焼過程では、CO_2の発生がほぼ完了し、未燃炭素量が5%前後の時点からHF生成は著しく起こったが、1000℃、8hでの収率は40~50%程度に過ぎず、また、燃焼残査の表面には主に有機フッ素化合物が存在し、その割合は97~99mol%と高かった。 以上より、有機ハロゲン化合物は未燃炭素とHCl・HFとの二次的反応で形成されることが明らかとなった。
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