研究課題/領域番号 |
20651054
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物分子科学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大栗 博毅 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (80311546)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2009年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 天然物アナログ / 多様性指向型合成 / 低分子プローブ / 細胞性粘菌 / インドールアルカロイド / 構造多様性 / 走化性 / 短段階合成 |
研究概要 |
生理活性天然物の構造と機能の知見に基づいて低分子群を設計し、天然物生合成の基本戦略((1)モジュラー型多成分縮合、(2)複数の環化モードによる分子内閉環)を踏まえた短段階合成プロセスを開発した。インドールアルカロイドに共通する構造特性として、インドール環とピペリジン環を有し、両者が様々な様式で連結した縮環骨格を持つことに着目した。ピペリジン型スカッホールドにインドールやジアゾエステルを連結し、ロジウム触媒による連続環化で多環性骨格を一挙に構築した。カルボニウムイリドとの環状付加においてインドール環と競合する位置にオレフィンを導入した分岐型環化前駆体を種々合成した。まず、インドール側で環状付加を進行させ、アスピドファイチンに類似した六環性骨格を僅か四工程で構築することに成功した。一方、オレフィン側で環化させることで、構造特性の異なる四環性骨格を合成した。更に、オレフィンの置換様式や反応点であるイリドとの距離を系統的に改変することで、環化モードの制御に成功し、異なる骨格を有する天然物類似化合物群を柔軟に構築するパラレル合成プロセスを開発した(Org.Lett.2009, 11, 3016.)。 合成した低分子群を細胞性粘菌へ投与し、細胞運動・集合の過程を変調する低分子リガンドをスクリーニングした。細胞性粘菌の運動や集合を阻害し、かつ、細胞毒性の低い低分子を数種類見出した。国内共向研究を展開して細胞運動・集合の過程をリアルタイム追跡し、多細胞システムの動的挙動について興味深い知見を得た。
|