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アラスカ・ネイティヴの実践例に学ぶ新たな英米文学教育の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 20652020
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 英米・英語圏文学
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

林 千恵子  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (10305691)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2010年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2009年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード英米文学 / 教育学 / 文学一般 / アラスカ・ネイティヴ / 文学教育 / カナダ先住民
研究概要

本研究は、アラスカ先住民社会の物語継承の取り組みを調査し、特有の言語観酒養のプロセスを知り、日本における文学教育のあり方を模索するものである。
平成22年度は、日本で幼少期からの物語教育がどのように実施できるのかを考えるため、二つのことを行った。一つは、実際に物語教育が有用かを再確認するために小・中学校の現状を知ることである。特に子供の言語に対する意識や問題を端的に示すものと考え、言葉によるいじめの現状を児童相談所の調査報告から探った。もう一つは、アラスカ及びカナダ西部で物語継承の体系的なプログラムがあるか否かについての情報収集である。
前者の研究では、インターネットや電子メールの普及に伴い、一斉に不特定多数へ情報を発信でき、発信者自体を隠すこともできるため、大人から見えない所で言葉のいじめがエスカレートして深刻化している実情が分かった。大河原美以氏が指摘するように、言葉の意味は理解しながら感情では理解できない子供も多く、幼児期から不快感情も含めて感情を豊かに育てる教育や、言葉を使う責任を考えさせる教育の必要性が感じられた。
後者の調査、即ち先住民族による体系的なプログラムの有無については、カナダのブリティッシュ・コロンビア州で1994年から様々な先住民集団を巻き込んで実施された'The First Nations Journeys of Justice'のプログラムが見つかった。ストーリーテリングという伝統的教育方法を用いて、先住民の視点から正義の概念を教えることを目的に作られたもので、幼稚園から7年生まで8つのグレード別に構成されている。100名のストーリーテラーを調査し、カリキュラム開発や物語選定、テキスト作成等に2年費やされていること、8年の継続プログラムであること、先住民にとって重要な概念について議論が重ねられそれを具現化する物語が選ばれていること、プログラムに携わった大人もまた物語内容に影響を受けていることなどが特徴的である。平成23年夏期にこのプログラムを見学して、既に調査したアラスカでの個別の取り組みと対照させながら内容をまとめて発表の予定である。

報告書

(3件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      松本昇, 西垣内磨留美, 山本伸 編
    • 雑誌名

      バード・イメージ―鳥のアメリカ文学(金星堂)

      ページ: 43-58

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [図書] オルタナティヴ・ヴォイスを聴く-エスニシティとジェンダーで読む現代英語環境文学103選2011

    • 著者名/発表者名
      浅井千晶、伊藤詔子、城戸光世、松永京子、水野敦子、横田由里編
    • 出版者
      音羽書房鶴見書店
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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