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自然言語としての日本手話の統語分析:ネイティブサイナーの言語知識

研究課題

研究課題/領域番号 20652029
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 言語学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松岡 和美  慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (30327671)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード日本手話 / ネイティブサイナー / 生成文法 / 統語論 / ELAN / 非手指動作 / 埋め込み文 / 手話言語学 / 文法 / データベース / ろう文化 / 手話学
研究概要

3年計画の最終年度となる今年度は、統語研究および手話研究用のデータベースとしても利用可能な手話自習教材の開発を行った。研究成果は日本手話学会で発表し、また研究の概要を紹介するポスターをHiyoshi Research Portfolio上でウェブ公開した(URLは「備考」欄を参照)
日本手話の非手指動作の一つである口型の分析では、アスペクト・話者の態度(語用論的特性)・極性(意味的特性)など、ネイティブサイナーが用いる口型の様々な文法機能が特定された。これらの特性は音声日本語からの転用では説明できないものである。特に「極性」については、バスク語やスウェーデン語などの音声言語との比較をまじえた分析を提案した。埋め込み文の分析では、直接引用文と統語的埋めこみ文とで文法的特性の違いがあることが明らかになった。これは海外の手話研究で活発に議論されている手話のWh疑問文の統語的特性の研究の基盤となる観察となる。本研究で蓄積したビデオデータの一部はELANソフトを用いた手話教材として開発中である。ELANでは録画データに非手指動作の詳細な記述が同時に提示されるため、言語研究データベースとして利用することが可能である。
複数の日本手話ネイティブサイナー(日本手話を母語とするろう者)から個人差に左右されないデータを収集するという本研究の目的は、限られた範囲ではあるが達成された。手話データベースのDVDはまずは配布先を限定した公開をめざして準備中である。また、このプロジェクトをきっかけに(1)ネイティブサイナーを含むろう者が手話言語学を学ぶ研修会および(2)言語学を専門とする研究者が手話言語学の文献を読む研究会が設置され、定着しつつあることは今後の国内の手話言語学研究の発展につながる動きとして特筆しておきたい。

報告書

(3件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 共通語としての言語理論2009

    • 著者名/発表者名
      松岡和美
    • 雑誌名

      手話学研究 18

      ページ: 35-37

    • NAID

      130005164343

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [雑誌論文] 動詞上昇を用いたアメリカ手話構文の統合的分析2008

    • 著者名/発表者名
      松岡 和美
    • 雑誌名

      手話学研究 17

      ページ: 69-83

    • NAID

      130005164331

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 日本手話における口型の予備的研究2010

    • 著者名/発表者名
      松岡和美・南田政浩・矢野羽衣子
    • 学会等名
      日本手話学会第36回大会
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2010-10-31
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 日本手話における埋め込み構造の予備的研究2010

    • 著者名/発表者名
      内堀朝子・松岡和美・南田政浩・矢野羽衣子
    • 学会等名
      日本手話学会第36回大会
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2010-10-31
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] ELANを用いた手話教材の開発2010

    • 著者名/発表者名
      南田政浩・松岡和美・矢野羽衣子
    • 学会等名
      日本手話学会第36回大会
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2010-10-30
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 日本手話の統語データ分析2010

    • 著者名/発表者名
      松岡和美・山方純子・南田政浩・合田索人
    • 学会等名
      Hiyoshi Research Portfolio
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 日本手話のネイティブサイナーの統語知識2008

    • 著者名/発表者名
      松岡和美, 山方純子
    • 学会等名
      Hiyoshi Research Portfolio
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [備考] Hiyoshi Research Portfolio

    • URL

      http://campus.hc.keio.ac.jp/ora/HRP/index.html

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

URL: 

公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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