平成20年度に作成したアブストラクトプロデューサバージョン2を用いて、アブストラクトを実際に作成してもらい、作成されたアブストラクトと平成19年度に作成したアブストラクトプロデューサバージョン1を用いて書かれたアブストラクトを比較分析すると、文法的な誤りはアブストラクトプロデューサバージョン2の使用により、かなり減少した。 しかし、それでも数多くの文法的な誤りが見られたので、それらを抽出し、アブストラクトプロデューサを使用する前の準備教材として、本校の学生が特に苦手とする文法項目について自学自習ができる解説付きの問題集を作成することにした。 本校の学生が特に苦手とする文法項目を明確にするため、まずアブストラクトプロデューサバージョン2を用いて書かれたアブストラクトに見られる文法的な誤りをまず抽出した。次に、さまざまな文法項目についての問題を学生に解いてもらい、解答の分析に基づき特に正解率の低かった問題から、その他本校の学生が特に弱い文法項目を追加抽出した。 以上の分析結果から、解説付き問題集に含める文法項目は、時制、自動詞と他動詞、現在分詞と過去分詞、to不定詞、形式主語、受動態、比較、動名詞、関係詞、前置詞、接続詞、仮定法、分詞構文、イディオムとした。 これらの各項目について、難易度別に3つのレベルを設け、それぞれのレベルに対して複数の問題と解説を組み合わせた問題集を作成した。 モニターの学生に、この問題集を学習したうえで、アブストラクトプロデューサバージョン2を用いてアブストラクトを作成してもらい、その英文を、アブストラクトプロデューサバージョン2のみを用いて作成された英文と比較分析したところ、文法的な誤りはさらに減っていることが明らかとなった。
|