研究課題/領域番号 |
20653012
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済統計学
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
高田 輝子 大阪市立大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (30347504)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 機械学習 / ノンパラメトリック |
研究概要 |
本研究の目的は、学習機械サポートベクターマシン(SVM)と研究代表者の提案するノンパラメトリック局所相関分析法による、金融バブル生成・崩壊の予測及びメカニズム解明である。バブル期のデータは少ない一方で関連要因は非常に多く、高精度な金融バブルの予測・分析は原理的に極めて難しい問題である。 本年度は昨年度のような相分類のための前処理はあまり行わずに、金融市場の強気相場(上昇局面)と弱気相場(下落局面)の分類を、SVMを用いて行うことを試みた。市場規模が世界最大の株式市場であるニューヨーク証券取引所の株価指数について、株価変化率のモーメントを入力情報として、SVMによる金融市場の局面を分類することに成功した。また入力変数の状態と相の境界領域(サポートベクター)との関係を可視化したハザードマップも提案した。これにより、金融バブルの原因因子を入力変数とした場合は、相転移との因果関係を解析することが可能になった。このようなサポートベクターの利用方法は前例が無く、極めて画期的である。またNYSE株価指数について上記のSVMによる相分類を利用した投資法を応用した結果は、NYSE株価指数の収益率を有意に上回るものとなった。以上の結果はCSDA-CFE2010において発表し、現在論文投稿準備中である。 局所相関分析法については、相転移現象を含むような現象のデータについて、小さいサイズでもロバストかつ効率的に推計できるまでに精度を向上させた(DMKD2011)。ハザードマップと局所相関構造図を合わせて利用することで、因果関係解明へ向けたより深い分析を可能にした。
|