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セネガルにおける市場自由化政策の住民への影響と農民の世帯生計戦略の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20653015
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 経済政策
研究機関埼玉大学

研究代表者

三浦 敦  埼玉大学, 教養学部, 教授 (60261872)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2008年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード生計戦略 / 市場自由化政策 / モラル・エコノミー / 宗教結社 / 協同組合 / セネガル / 世帯生計戦略 / 社会的経済 / 貧困削減
研究概要

本研究の目的は、セネガルを例に、アフリカにおける構造調整政策およびそれに付随する市場自由化政策の農民生活への影響を、農民の生計戦略に着目して、毎年実施する現地調査、および文献調査を通じて明らかにしようとすることで、今後検討しているアフリカにおける社会的経済の役割についての研究の端緒としようというものである。実のところ、調査は予定されていたよりも困難であったため、必ずしも予想された成果を十分に上げたとは言えないが、それでも、次の点が明らかになった。すなわち、独立以来の社会主義的開発政策は、結局農村に混乱をもたらしたが、しかしそれに代わって実施された構造調整政策も、やはり農村に混乱を引き起こした。そうした混乱の中で、農民たちは独自に農村組織を作って対処しているが、これは一方で、ハイデン(ヒデーン)の言うアフリカ的なモラル・エコノミーの現れと見なすことが可能であり、さらにその結果作られて農村組織の背景には、中世以来の結社(儀礼的な秘密結社やスーフィー的なイスラム教団)の伝統があり、現代の農民組織はその伝統的結社における人間関係の原理が現代の状況に適応したものであることが明らかになった。また、こうした中で市場自由化政策を推し進めて政府の機能を弱めようとすることは、かえって、政治の強権化・独裁下を進める契機となるという、矛盾した状況が生まれることも示された。こうした状況は、我々が既に調査を行ってきたフィリピンと対比してみると分かりやすい。同じように歴史的には人口稀少な途上国という条件から出発しつつも、フィリピンの経済力はセネガルよりもはるかに強いものであり、その原因は歴史的なものに求めなくてはならないのである。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 構造調整プログラムの社会の側面:フィリピンとセネガルの比較2009

    • 著者名/発表者名
      三浦敦
    • 雑誌名

      埼玉大学教養学部紀要 45

      ページ: 167-191

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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