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大学生の適応指導教室における長期サポート体験の構造と臨床の知の獲得過程

研究課題

研究課題/領域番号 20653046
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 臨床心理学
研究機関弘前大学

研究代表者

豊嶋 秋彦  弘前大学, 教育学部, 教授 (60113817)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2010年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2009年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード臨床心理学 / セラピスト / 職業的発達過程 / 適応指導教室 / 不登校生サポート活動 / 体験知とスーパービジョン / セラピス上論 / セラピスト論
研究概要

学生サポーターに対する調査のほか、指導主事、指導員、通年で適応指導に関わる現職教員も対象とした調査と、本研究で得た知見に基づく集団スーパービジョンも実施し、さらに、学生サポーターを務めたのち教員となった者におけるサポート体験の意味も分析した。また新たに、サポーターの自我状態について、普段の自分(現実自我)とサポート時の自分(イメージ自我)の二つをエゴグラムを用いて追跡した。主な知見は以下の通りである。
1.学生サポーターに限らず、指導主事・指導員・研究員も、通室生との関わり場面でしばしば自己不確実感に襲われるが、それを乗越え発達する主契機が、(1)内面へのまなざし、(2)俯瞰するまなざし、(3)未来へのまなざし、(4)斜めからのまなざし、(5)傍らからのまなざしの獲得であることが知られた。
2.サポーターの現実自我は、サポーター開始8ヶ月後には、エゴグラムの理想型に近づく。
3.エゴグラム他者否定型のサポーターは、スーパービジョンを参照していることを示す調査結果がえられにくく、自他肯定型でも、数ヶ月~1年の試行錯誤を経てえた体験知が、「スーパーバイズされていたそのことなのだ」と気づくことが多いのに対して、教員歴のある者は、教歴での体験知をスーパービジョンを通してリフレーミングし、体験知を修正していく。学生サポーターの対人支援職に向けた発達にとっては、スーパービジョンにも増して、サポーター間のインフォーマルな協議を確保すること(協議による体験知)が重要であると示唆された。
4.スーパーバイズは、イメージ自我を早期に自他肯定型に変えるのに有効である。
5.学生サポーターを務めたのち教員となった者の分析結果から、必要に応じて上述のまなざしに転換して個と関わることがスムーズな学級経営に結びつく示唆を得た。

報告書

(3件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 2010 2009 2008

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 適応指導教室における支援学生及び指導員の現実自我と支援活動時のイメージ自我の変容2011

    • 著者名/発表者名
      野々口浩幸・豊嶋秋彦
    • 雑誌名

      弘前大学教育学部附属教育実践総合センター研究員紀要

      巻: 9 ページ: 89-98

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [雑誌論文] 適応指導教室における不登校生サポート活動2011

    • 著者名/発表者名
      豊嶋秋彦・田名場忍・吉崎聡子・野々口浩幸
    • 雑誌名

      平成22年度弘前大学教育学部フレンドシップ事業報告書

      巻: 1 ページ: 29-43

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [雑誌論文] 適応指導教室サポーターにおける「臨床の知」の獲得過程と発達-4年間サポートした事例の場合-2010

    • 著者名/発表者名
      豊嶋秋彦
    • 雑誌名

      東北心理学研究

      巻: 59 ページ: 81-81

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [雑誌論文] 適応指導教室サポーターにおける「臨床の知」獲得の様相2009

    • 著者名/発表者名
      豊嶋秋彦
    • 雑誌名

      東北心理学研究 58

      ページ: 44-44

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [雑誌論文] 不登校-学童期の問題の予防と予防に向けて-2009

    • 著者名/発表者名
      豊嶋秋彦
    • 雑誌名

      現代のエスプリ 503

      ページ: 141-152

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 適応指導教室の学生サポーターにおける「臨床の知」-1年間のサポート体験がもたらすもの2010

    • 著者名/発表者名
      豊嶋秋彦
    • 学会等名
      東北心理学会第64回大会
    • 発表場所
      宮城学院大学
    • 年月日
      2010-09-11
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 《適応指導プロフェッショナル》への道程2009

    • 著者名/発表者名
      豊嶋秋彦
    • 学会等名
      平成21年度全国適応指導教室連盟北海道・東北地域会議
    • 発表場所
      青森県総合学校教育センター(青森市)
    • 年月日
      2009-10-07
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 適応指導教室サポーターにおける「臨床の知」の獲得過程と発達-4年間サポートした事例の場合-2009

    • 著者名/発表者名
      豊嶋秋彦
    • 学会等名
      東北心理学会第63回大会
    • 発表場所
      弘前大学(弘前市)
    • 年月日
      2009-06-21
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 適応指導教室サポーターにおける「臨床の知」獲得の様相2008

    • 著者名/発表者名
      豊嶋秋彦
    • 学会等名
      東北心理学会第62回大会
    • 発表場所
      仙台市(東北大学)
    • 年月日
      2008-07-25
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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