研究課題/領域番号 |
20654015
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎解析学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉本 充 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (60196756)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2009年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 非線形問題 / モジュレーション空間 / 分散型方程式 / 正準変換 / 比較原理 / 定量的解析 / 擬微分作用素 / 特異積分作用素 |
研究概要 |
この研究は、正準変換と比較原理という二つの手法を駆使して、偏微分方程式の様々な定量的解析を目指すものである。特にこの研究においては、モジュレーション空間を用いた定量的解析も模索している。既存のLp-空間の代用としてこの新しい関数空間を用いることは、非常に萌芽的な試みである。本年度は、モジュレーション空間論の基本的性質に関する研究、および非線形偏微分方程式論への応用に向けての基礎研究などを行った。具体的な内容は以下のとおりである。 1. Wang氏(北京大学)および連携研究者である冨田直人氏(大阪大学)との共同研究により、モジュレーション空間において非線形作用が閉じているかという問題について考察した。これは非線形分散型方程式の初期値問題においてモジュレーション空間論を用いる際に重要となる性質であるが、代表的な非線形項に対しては応用可能な部分的な解答を得ることができた。この成果はIntegral Transforms Spec.Funct.誌に掲載される予定である。 2. モジュレーション空間とベゾフ空間との包含関係は、連携研究者である冨田直人氏(大阪大学)との共同研究により完全に決定されていたが、Lpソボレフ空間との包含関係については不明であった。今回の小林政晴氏(東京理科大)との共同研究により、この包含関係を完全に決定することができた。この成果はJ.Funct.Anal.誌に掲載される予定である。
|