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紫外線照射による新規人工降雨の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 20654045
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 気象・海洋物理・陸水学
研究機関(財)豊田理化学研究所

研究代表者

吉原 經太郎  財団法人豊田理化学研究所, フェロー (40087507)

研究期間 (年度) 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード光による水滴生成 / 紫外光化学反応 / 過酸化水素 / 紫外レーザー / 水エアロゾル / 人工アルベド制御 / 人工降雨 / 地球温暖化防止
研究概要

紫外線照射によって湿潤空気から水滴・氷粒が生成するという新規反応を世界で初めて見出した。新規な凝結核発生の機構を解明し、水分子の水滴への成長過程を明らかにすることを試みた。光源としては紫外レーザー(193nmもしくは248nm)または水銀灯(185nm)を用いた。
結果。1)過飽和条件では100μm程度の大きな水滴が異なった温度で迅速に生成した。2)非過飽和条件では粒子の成長は不十分で0.1μm程度にとどまった。3)2)では生成する粒子密度は高く、数百万個/ccに上った。4)高効率粒子生成は、酸素の吸収係数が極めて小さい248nm(KrF紫外レーザー)でも見られた。5)高効率水滴生成は粒子成長の面では不都合で「オーバー・シーディング」となっている。6)光を2回照射することによって、最初にできた粒子径分布を大きく出来ることを見出した。この結果は光技術によって粒子制御が可能なことを意味している。7)極めて極端な高温乾燥条件(摂氏50度、相対湿度10%)でも本方法では多量の水滴(水エアロゾル)を作ることができた。8)気相反応のシミュレーションを改良して、水の直接光分解によるOHラジカルの反応への寄与の程度を明らかにした(185nm照射の場合)。9)粒子形成反応のシミュレーションを行った。10)Cavity-Ring-Downレーザー分光法による低温粒子生成を観測した(京大川崎昌博研との共同研究)。過酸化水素と水を導入して粒子が生成する、また、湿潤条件でオゾンの紫外線照射によって粒子が生成した。これらの結果は従来提案してきた反応機構(過酸化水素による核生成)と合致する。
結論。光照射によって10μm以上の大きな水粒子の迅速生成は過飽和条件下で可能。非過飽和条件では光照射は多数の小さな水粒子を作るのに適す。水滴により地球反射率(アルベド)を上昇させて、太陽光の地表への到達を制限し、地球温暖化阻止に役立つ可能性を秘める。新規の可能性が生じた。

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 第15回 雲・降水国際学会報告2009

    • 著者名/発表者名
      吉原經太郎(共著)
    • 雑誌名

      天気 56

      ページ: 223-232

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 紫外光照射による通常空気からの水エアロゾル/水滴生成2008

    • 著者名/発表者名
      吉原經太郎, 高鳥芳樹, 宮崎洸治, 梶井克純, 坂本陽介, 川崎昌博
    • 学会等名
      日本気象学会秋季年会
    • 発表場所
      仙台市国際会議場
    • 年月日
      2008-11-20
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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