研究課題/領域番号 |
20655006
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
澤村 正也 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (40202105)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2008年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 多孔性物質 / 有機シリカ / 光学活性 / シクロプロパン / 銅触媒 / ロジウム触媒 / シクロブタン / シリルアレン / ジボロン / ホスフィン配位子 / アリルアルコール |
研究概要 |
キラルメソポーラス有機シリカ合成のために必要な1,2-ビスシリルシクロプロパンの合成法を種々検討したが、銅触媒によるγ-ケイ素置換アリルアルコール誘導体とシリルホウ素化合物の反応性が乏しく、有効な反応を開発することができなかった。しかしこの研究の過程で、δ-ケイ素置換ホモアリルアルコール誘導体とジボロン化合物から1-シリル-2-ボリルシクロブタン誘導体を生成する銅触媒新反応を発見した。出発物質の立体化学に応じて、トランス体およびシス体の生成物どちらも、それぞれ選択的に合成することができることが大きな特徴である。このようにシリル化反応によりビスシリルシクロプロパンおよびビススシリルシクロブタンを直接合成することが現段階では困難であるので、ケイ素-ホウ素二官能性化合物のホウ素をケイ素に変換する方法を現在検討中である。 アリルアルコール誘導体のシリル化を検討する中で、シリルホウ素化合物とプロパルギルアルコール誘導体からシリルアレンが生成する反応がロジウム触媒により効率よく進行することを見出した。これは官能基許容性の高いシリルアレンの合成法として有用である。キラルプロパルギルアルコール誘導体の反応は立体特異的に進行し、軸不斉シリルアレンを選択的に与えることも明らかにした。軸不斉シリルアレンはルイス酸存在化アルデヒドと立体選択的に反応し、光学活性ビスプロパルギルアルコール誘導体を効率よく与えることも確認した。今後はこの反応の有機合成への応用を展開する予定である。
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