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NOカチオンを触媒として活用する有機合成反応の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 20655018
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 合成化学
研究機関東京大学

研究代表者

山下 恭弘  東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (90334341)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2008年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードNOカチオン / 触媒 / 有機合成反応
研究概要

NOカチオンは、有機合成反応おいてはこれまでに化学量論量の反応剤として用いられることがあっても、触媒種としての利用は極めて限られている化学種である。これらは金属を含まない非金属無機化合物であり、この化学種を有効な触媒種として活用することができれば、有害な廃棄物を伴わない活性触媒となることが期待でき、既存の金属触媒や有機触媒に取って代わるものになると考えられる。本年度の研究では、このNOカチオンを触媒として用いる、3-ピラゾリジノンとアルブヒドから調製されるアゾメチンイミンとオレフィンとの[3+2]付加環化反応の検討を重点的に行った。この[3+2]付加環化反応は、置換ピラゾリジン環を簡便に合成できる有効な手法であるが、これまでに電子求引性基を有するオレフィンが主に用いられている一方で、ビニルエーテル等の電子供与性置換基を有するオレフィンとの反応はこれまでに報告が無かった。そこで、このアゾメチンイミンとビニルエーテルとの反応の検討を行ったところ、1mol%のNOカチオン存在下目的の反応が円滑に進行し、高収率、高選択的に目的とする置換ピラゾリジン環化合物を基質一般性良く得ることができた。さらに、得られた生成物の変換反応の検討を行ったところ、この生成物のN,O-アセタール部位にルイス酸を作用させることによって、各種炭素求核剤を反応させ、新たな炭素骨格を導入することができた。また、この生成物のピラゾリジン環の窒素-窒素結合を還元的に切断することにより、大環状ジアミンへと導くことができた。さらにNOカチオンを触媒とするマンニッヒ型反応やアルドール反応、マイケル反応についても検討を行い、何れも良好な収率にて目的物を得ることができた。本研究結果はNOカチオンの触媒としての高い有用性を示す物であり、今後の環境に優しい有機合成の実現に大きく貢献すると考えている。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] NO Cations as Highly Efficient Catalysts for Carbon-Carbon Bond Forming Reactions2009

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Yamashita
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 38

      ページ: 678-679

    • NAID

      10025123960

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] NOカチオンを触媒とする有機合成反応の開発2008

    • 著者名/発表者名
      小林修
    • 学会等名
      日本化学会第88春季年会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2008-03-28
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [産業財産権] NOカオチンを触媒とする反応方法2008

    • 発明者名
      山下恭弘, 小林修
    • 権利者名
      科学技術振興機構
    • 産業財産権番号
      2008-061915
    • 出願年月日
      2008-03-11
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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