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二酸化窒素を用いたポリオレフィンの酸化による高付加価値物質の合成

研究課題

研究課題/領域番号 20655033
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 環境関連化学
研究機関宇都宮大学

研究代表者

葭田 真昭  宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (90114173)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2009年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2008年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード二酸化窒素 / ポリプロピレン / 高付加価値化 / 超臨界二酸化炭素 / リサイクル / 架橋ポリエチレン / 熱可塑化
研究概要

超臨界二酸化炭素中で、立体規則性ポリマーであるアイソタクチックポリプロピレンに対して二酸化窒素を用いて140℃18時間の条件で酸化し、その生成物をジアゾメタン処理しメチルエステルとしGC-MSを用いて構造を調べたところ、2-メチルコハク酸、2,4-ジメチルグルタル酸、2,4-ジメチルアジピン酸であることがわかり、これらのジメチル体はいずれもシン体が立体選択的に得られたことを別途合成して確かめた。また、ポリプロピレンの立体規則性の純度と同割合で、シン体アンチ体が立体選択的に得られることを確認した。これらはマクロライドの開発研究に用いられるような付加価値の非常に高い化合物であり、ポリプロピレンの廃棄物からファインケミカル原料が生成できる可能性を示唆している。
架橋ポリエチレンに60℃で二酸化窒素を付加したのち二酸化炭素を加え140℃2時間超臨界状態で処理すると、架橋部が選択的に酸化切断され、熱可塑性が復活することを明らかにした。ラジカルの二酸化窒素は架橋ポリエチレンの架橋部に選択的に付加することをモデル化合物の反応で検証した。二酸化窒素が付加した架橋部は活性化し、超臨界二酸化炭素中過酸化水素水を用いて120℃で酸化するとより選択的に熱可塑化でき、可塑化前のポリエチレンの分子量成分を多く残すことが分かった。このことにより分子状酸素でも熱可塑化する簡便な処理法の道を開いた。処理した生成物はIRによりカルボキシル基の存在が確認でき、アイオノマー類似の構造であることがわかった。従って元のポリエチレンよりも付加価値がかなり向上したものにリサイクルできる可能性を示した。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2010 2009 2008

すべて 学会発表 (7件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 二酸化炭素を媒体としたオレフィンのオゾン酸化2010

    • 著者名/発表者名
      葭田真昭、折居成人、中村由佑子
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会
    • 発表場所
      近畿大学東大阪
    • 年月日
      2010-03-28
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 両末端ビニリデンテレケリックオリゴプロピレンの新規官能基変換2009

    • 著者名/発表者名
      佐々木大輔・鈴木義弘、志村貴文、折居成人・葭田真昭、星徹・萩原俊紀・澤口孝志
    • 学会等名
      第58回高分子討論会
    • 発表場所
      熊本大学工学部
    • 年月日
      2009-09-16
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 超臨界二酸化炭素を媒体に用いた選択的酸化による架橋ポリエチレンの熱可塑化2009

    • 著者名/発表者名
      葭田真昭, 小林亮介, 後藤敏晴, 山崎孝則
    • 学会等名
      第58回高分子討論会
    • 発表場所
      熊本大学工学部
    • 年月日
      2009-09-16
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 架橋ポリエチレンの選択的酸化反応による熱可塑化2009

    • 著者名/発表者名
      葭田真昭
    • 学会等名
      高分子学会高分子の崩壊と安定化研究会グリーンケミストリー研究会合同講演会
    • 発表場所
      日大理工学部
    • 年月日
      2009-03-13
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 超臨界二酸化炭素中NO2を用いた選択的酸化による架橋ポリエチレンの熱可塑化2009

    • 著者名/発表者名
      葭田真昭 船山泰弘 後藤敏晴 山崎孝則
    • 学会等名
      第9回グリーン・サスティナブルケミストリーシンポジウム
    • 発表場所
      学術総合センター
    • 年月日
      2009-03-09
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 超臨界CO2中NO2を用いた選択的酸化による架橋ポリエチレンの熱可塑化2008

    • 著者名/発表者名
      葭田真昭 船山泰弘 後藤敏晴 山崎孝則
    • 学会等名
      高分子学会第17ポリマー材料フォーラム
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      2008-11-28
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 架橋ポリエチレンの二酸化窒素を用いた脱架橋2008

    • 著者名/発表者名
      葭田真昭 船山泰弘 後藤敏晴 山崎孝則
    • 学会等名
      プラスチック化学リサイクル研究会(FSRJ)第7回討論会
    • 発表場所
      熊本市国際交流会館
    • 年月日
      2008-09-16
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [図書] プラスチックの資源循環のための化学と技術2010

    • 著者名/発表者名
      池田裕子, 上道芳夫, 後藤元信, 澤口孝志, 塩野毅, 白井正充, 西田治男, 橋本保, 松村秀一, 葭田真昭
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      高分子学会
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [産業財産権] 炭素-炭素結合からなる骨格を有するポリマーの処理方法及び該処理方法により得られた生成物2010

    • 発明者名
      葭田真昭, 小林亮介, 後藤敏晴
    • 権利者名
      宇都宮大学,日立電線
    • 産業財産権番号
      2010-002962
    • 出願年月日
      2010-01-07
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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