研究課題/領域番号 |
20656004
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白石 誠司 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (30397682)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2009年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 銅フタロシアニン / スピンデバイス / スピン=スピン相互作用 / スピン / 分子 |
研究概要 |
初年度には分子中に孤立スピンを内包し、さらにそのスピン状態がフェルミ準位近傍にあるCuPc分子を用いたナノコンポジットスピン素子(CuPc分子膜中にCoナノ粒子が均一に分散された)を作製してその磁気抵抗効果の発現を確認したが、2年目の本年度は磁気抵抗効果発現の起源、及びCuPc分子の孤立スピンと伝導電子スピンその相互作用について詳細に検討を行った。磁気抵抗効果はCo粒子を介した高次のco-tunnelingスピン伝導によって引き起こされることが解明された一方、CuPcの孤立スピンと伝導スピンには顕著な(近藤効果的な)スピン=スピン相互作用は存在しないことがESR測定、微分コンダクタンス測定から明らかとなった。さらに詳細なESR信号の解析から、Co粒子の出す局所磁場によってCuPcの孤立スピンは大きく変調されることで新たなスピン状態を形成していること、そのためにスピン=スピン相互作用が発現しないことを明らかにした。 上記の結果をJapanese Journal of Applied Physics誌に投稿しacceptされた(2010年4月掲載予定)ほか、応用物理学会にて講演を行った。
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