研究課題/領域番号 |
20656095
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
安藤 徹哉 琉球大学, 工学部, 准教授 (60222783)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 福木 / 屋敷林 / 緑化 / アパート / 那覇市 / 沖縄 / 渡名喜集落 / 今泊集落 |
研究概要 |
昨年度の研究では、沖縄の集落地域(今帰仁村今泊、渡名喜島)における福木屋敷林の実態把握調査を行なった。本年度の研究では、那覇新都心(以下、新都心)の緑化の実態を調査・分析し、福木屋敷林の新市街地への適用可能性を検討した。 事前調査を行ったところ、新都心の住宅系建物(一戸建住宅、マンション、アパート)のうち、アパートの緑化量が最も少ないことが観察された。そこで、新都心におけるアパート340軒の壁面後退距離及び後退空間の土地利用を現地調査することで、福木を植栽することのできる余地があるかどうかを検証することにした。 新都心のアパートにおいては、そのすべてが規制による壁面後退距離を満たしていた。しかしその壁面後退部分の土地利用の内訳を見ると、全体の48.4%とほぼ半分が駐車場となっていた。緑化された駐車場を含む全体の緑被率は5.8%に過ぎなかった。那覇市の壁面後退規制は緑化を含む良好な住環境の創出を目的として設定されているが、実際には満足できる効果を得ることができていないことが明らかになった。その理由として、アパートは一戸建住宅よりも1軒あたりの世帯数が多いため駐車場の確保にスペースが必要であることや、壁面後退規制は地区計画上に位置付けられているものの、那覇市による緑化計画はあくまで努力目標であり、必ずしも緑化を行う義務がないことなどが明らかになった。 現地調査の結果、大半のアパートは前面道路側の敷地間口一杯を駐車場としているが、隣地との境界近くに有効に活用されていない土地が多く観察された。そこで、本年度の成果として、従来、敷地境界上に列状に植えられてきた福木を道路脇敷地角のみに植樹し、地域の緑化を推進する民間街路樹の考え方を提唱することにした。
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