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社会・風俗史的背景からみた日本近世建築彫刻の意匠論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20656099
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 建築史・意匠
研究機関神戸大学

研究代表者

黒田 龍二  神戸大学, 工学研究科, 准教授 (40183800)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2009年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード中国建築彫刻 / 中国神仙彫刻 / 人物彫刻 / 崇福寺 / 建築彫刻の発生 / 山西省 / 土佐神社 / 潮江天満宮 / 久能山東照宮 / 帝釈天題経寺
研究概要

本研究では、社会・風俗史的な要素を多分に含む、人物彫刻を中心に調査、研究を行っている。
本年度の主要な調査としては、日本で作られた中国神仙彫刻の淵源と推定される中国古建築の実地調査を行った。調査地は中国で最も古い木造建築物が残っている山西省で、8世紀の南禅寺大殿にはじり、12世紀頃までの比較的古い建築物を踏査した。これらの古い建築物においては、建築彫刻は植物、動物にとどまり、のちの状況からすると未発達で、人物彫刻は見られなかった。このことから、人物彫刻の発生は、中国においても13世紀以降になると推定される。もた、比較的新しい伝統的建築物も何棟か見たが、山西省では人物彫刻は少ないと推定される。
文献資料では中国南東部の古建築に人物彫刻が多くみられ、地域的には南東部で発生しているものと推定される。しかし、日本で見るような単独形態のものはもだ発見していない。
17世紀に日本で建てられた中国建築である長崎の崇福寺の建築でも、建築彫刻は精緻であるが、それほど多くはなく、人物彫刻も無い。明治に入って建てられた興福寺大雄宝殿では豊富な彫刻がみられ、人物彫刻もある。このようなことから、中国建築に関してはまったく不十分な調査であるが、先年度に調査した16世紀の土佐神社に見られるような神仙彫刻は日本で独自に考案された可能性があるのではないだろうか。
以上のような見通しを得ることができたので、今後、日本の桃山建築にみられる爆発的な彫刻の発生の要因が、中国であるのか、日本であるのかをその主題や使用部位をみながら考究する視座を得ることができた。社会・風俗史的な背景を明らかにすることは困難であったが、人物彫刻の扱いは中国と日本では異なる部分があると推定され、その要因がどのようなものであるのを今後の課題とする。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 国宝の美23号2010

    • 著者名/発表者名
      黒田龍二
    • 総ページ数
      50
    • 出版者
      朝日新聞出版
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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