研究課題/領域番号 |
20656109
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉川 昇 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 准教授 (70166924)
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研究分担者 |
谷口 尚司 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (00111253)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | マイクロ波 / 酸化鉄 / 還元 / 二酸化炭素 / マグネタイト / 加熱 / 分解反応 / 電磁場 / 金属酸化物 / CO2 / 電気伝導 / ウスタイト |
研究概要 |
本研究は、マイクロ波加熱を利用して、金属酸化物を直接金属と酸素に分解することにより、二酸化炭素を発生せず、また酸素を発生させるプロセスを開発する事を目的とした。このためには、十分強力なマイクロ波(2kW)を用い、この電磁場を集中して印加できる2.45GHzマイクロ波シングルモード装置を用いて、Fe_3O_4をそのまま加熱する事により、FeOを生成させる事が可能である事が分かった。またFe_3O_4の加熱を利用してFe_2O_3をFe_3O_4に変換できる事も分かった。当初計画してた、電気化学的な還元反応を使う必要がなく、高温加熱プロセスでFeOまで作製する事都ができた。 加熱試料は、マイクロ波吸収が殆ど生じないCaO系の耐火物内に挿入し、マイクロ波磁場を集中して印加した。電気伝導性を有する鉄酸化物においては表面から誘導電流が生じるため、効率良く加熱する事が可能であった。本研究においては、これらにより加熱した試料がどのようなして有効な還元(分解)が可能であるか、加熱温度、必要マイクロ波入力、処理時間、固体/融体における還元速度など基礎的実験条件を設定することができた。また実験で得られた試料に関しては、微視的な観察を行い結晶相同定や、存在形態の解析を行った。 産業界においては製鉄業は二酸化炭素排出量が多いが、本研究結果は今後CO_2排出削減のための基礎技術として注目される日が来ると考えられる。また本研究は、含水低品位鉱石の処理にも応用できる可能性があり、今後の更なる検討が期待される。
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